兵庫で活動する家具作家達の新作椅子展 「第三回 座る・くらべる 一脚展 2013」
 
2013年 4月18日(木)〜 4月23日(火)
am 11:00 ~ pm 7:00 (最終日 pm 6:00)

神戸  デュオ ぎゃらりーII
 
 
 
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作品名称 
tsuduku  
サイズ 
W850×D450×H760 
材質・仕上げ   
チーク マホガニー
オイル仕上げ
きっかけとなった本 タイトル / 著者名
「窓の向こうのガーシュウィン」 / 宮下 奈都  著 

この一冊の本からの、作品製作の経緯や意図   
この物語全体にながれる静かな優しさはきっとそこに思いが確かに
あるから。


『口は開いたままだったと思う。ゆっくりと瞬きをするうちに、
幸せな光景がするすると目の前に広がっていく。
飾られているのはエラ・フィッツジェラルドの屈託のなさそうな
笑顔だけれども、すぐに音楽が流れ出し、歌が踊り、足音がし、
笑い声がし、花や雲、虫、鳥が飛ぶのが見えた気がする。
天井、畳、卓袱台。その上に載っていた湯呑み、その向こうに靴下
を半分ほど履いた大きな足、その足を組んで寝転がっている大人。
ああ、あの大人は間違いなくあのときの私に近しい光景の一部だった。
私の味方だった。「サマータイム」が響く光の景色の中で、
寝ていたはずの人がやさしげな眼を開く。』


これは額装されたレコードジャケットを見たときの主人公、
佐古さんの心情を表した一文です。


そういう心情を私の作った物に置き換えて感じる事は出来ないだろうか。
というところからの始まりでした。

例えば一脚の椅子に子供と座れたら…。

隣に座っていた小さかった子のことやその子自身が大きくなったときに
幼かった自分のこと、兄弟で並んで食べた夕食の味など、
いつか私たちの今いる光景とともに聞こえる音、みえた色がふとした瞬間に
その椅子をきっかけに甦るヒントとなってくれればと。

そしてその思いが広がりを持って続いてく

それが優しい記憶であってほしいという思い
今の生活を家族を大切にする気持ちを素直に表した椅子です。

膝の上にのってくる息子がいてくれて出来た椅子だと思っています。


作家名
伊藤 真一朗 / loca products(神戸市)  

   プロフィール
   1977  西宮生まれ。
   2001  京都精華大学造形学部版画学科卒業。
        後、長野県上松技術専門校にて木工の基礎を習う。
        卒業後、大分の木工作家のもとで修行。
   2007  神戸にて独立 現在に至る。http://ikkyakuten.jugem.jp/?eid=28http://loca-products.com/shapeimage_20_link_0shapeimage_20_link_1
 
伊藤 真一朗 / loca products