兵庫で活動する家具作家達の新作椅子展 「第三回 座る・くらべる 一脚展 2013」
 
2013年 4月18日(木)〜 4月23日(火)
am 11:00 ~ pm 7:00 (最終日 pm 6:00)

神戸  デュオ ぎゃらりーII
 
 
 
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作品名称 
BB Chair  
サイズ 
W470×D500×H910 SH420
材質・仕上げ   
楢 座 籘張り
鉄染めオイル仕上げ

きっかけとなった本 タイトル / 著者名
「眼の引越」 / 青山 二郎  著 

この一冊の本からの、作品製作の経緯や意図   
   最初にこの本の著者、青山二郎という人物について知ったのは、
たまたま子どもが図書館へ行きたいというので連れて行った時に
見付けた「天才 青山二郎の眼力」(白州信哉著)という本でした。

 そしてこの「眼の引越」は、青山二郎氏本人が「創元」や「新潮」に
書かれた批評等をまとめた一冊で、
骨董、美術を見る「眼」そのものも、この天才の氏にとっては
物事の「本質」を見る中での余枝なのかも知れないと感じます。

 本を読んでもう一度作りたくなった椅子があります。

約10年前に「異人館に学ぶ椅子展」の為に作った椅子で、西洋の
バルーンバックというスタイルの椅子から発想を得て制作した
ものです。

 当時は作り易さも考慮していたので作り手の眼からはバランスが
取れているのかもしれませんが、作り易さは使い手にとっては全く
関係なく、工作が難しい部分も型や機械での加工を工夫さえすれば、
意味の無い事のように感じます。

 まだこの椅子もその加工方法については、手仕事の領域が多く手間のかかる椅子であり、
色々と課題は残りますが、そんな部分も大事に残しながら機械加工の方法も考えていきたい
一脚です。
 
 この本にある一文にあるように、作り手と使い手の「積もり」が消えた後・・・

 そして誰かに使い込まれ、もしまだ使えるにもかかわらずライフスタイルの変化から不要に
なってしまった時、この椅子は果たして骨董屋に並ぶのか、又はリサイクルショップなのか、
粗大ゴミとして扱われ悲しい運命にあるいのか。

 そんな事についても考えさせられる一冊でした。


作家名
後藤 雅宏 / 後藤雅宏工房(兵庫県三木市)   
   プロフィール
   1971  兵庫県神戸市生まれ
   1994  神戸芸術工科大学 工業デザイン学科 
        プロダクトデザインコース卒業
   1996  西オーストラリア、
        木工家フィリップブルックス氏に師事
   1997  工芸家 徳永順男氏に師事
   2005  兵庫県三木市にて独立
   2000  ぎゃらりーミウラ(神戸)にて個展
   2001  暮らしの中の木の椅子展入選(2脚)
   2003  兵庫の木工家具作家展出展(伊丹市立工芸センター)
        その他グループ展等に参加
   2007  工芸都市高岡クラフトコンペ入選(名刺入れ)
   2010  リビング&デザイン「全国の木工作家達」出展http://ikkyakuten.jugem.jp/?eid=34http://www.geocities.jp/mukukagu/top.htmlshapeimage_22_link_0shapeimage_22_link_1
 
後藤 雅宏 / 後藤雅宏工房